タレントマネージャー・構成作家・公演制作スタッフなど即戦力のエンタメスタッフを育てる学校「YCA(よしもとクリエイティブアカデミー)」。
そんなYCAについて「実際にどんなことが学べるの?」「卒業後はどんな進路につけるの?」と詳しく知りたい方のための、座談会を開催! ピン芸人のタケトが、3月に卒業したばかりの3期生4名から話を聞きました。
(一番左)
跡見莉り子さん …ライブプロデューサーコース。大学4年時にYCA入学。在学中に秋の採用試験に合格し、4月から吉本興業に新卒入社。
(真ん中左)
王七音さん …エンタテインメントプロデューサーコース。IT企業で勤務後、大学院を経てYCAに入学。4月から吉本興業東京マネジメントセンターに契約社員として入社。
(真ん中右)
小関里有さん …ライブプロデューサーコース。大学4年時にYCA入学。在学中から舞台監督アシスタントとして現場に入り、4月から舞台監督会社タスコへ就職。
(一番右)
有賀瞳さん …構成作家コース。制作会社でADとして勤務後、一般企業を経て入学。在学中から神保町よしもと漫才劇場に進行として入り、見習い作家として修行中。
入学を決めた理由、きっかけ
司会(タケト)
――今日は皆さんにYCAについて色々と教えていただこうと思います。YCAの魅力が読んだ人に伝わるか、皆さんにかかっていますので、よろしくお願いします。
一同 お願いします!
――まずは、それぞれの自己紹介と、どんな思いを持ってYCAに入学したかを聞かせてください。跡見さんからお願いします。
跡見 4月から吉本興業に入社した跡見です。私はとにかく新卒で吉本興業に入社したくてホームページを調べていたら、YCAという学校があることを知り、大学4年生の時に入学しました。
――そしたら他の会社への就職活動も行いながら、YCAに通っていたんですか?
跡見 そうです。最初は就活もしながら授業を受けていました。YCAは学費が50万円ほどかかるので、親に猛反対されたんですけど。
――やっぱり反対されましたか。「吉本の専門学校に50万円は高い」と親御さんは思いますよね。
跡見 はい。それでも、どうしても行きたくて、泣きながら説得をしました。パワポをつくって、50万円のうちどれくらい自分がバイト代で負担できるかや、学業とYCAをどう両立するかなど、わかりやすく資料にしてプレゼンしました。
――すごい!
跡見 それぐらい細かく説得をしてようやく入学させてもらえたので、在学中は本当に全力で頑張りました。
――熱意が素晴らしいですね。これがもしNSCだったら、芸人もテレビでよく話すから親御さんもイメージしやすいと思うんですよ。でもYCAだとなかなか難しいですよね。
跡見 そうなんです。なので、私も説明会に3、4回参加して、よく学校のことを理解してから親を説得しに行きました。地元が静岡なんですけど、日帰りで帰省をして、OKをもらって新幹線で東京に戻ってきました。
――それだけ頑張ってYCAに入学したことで、跡見さんは吉本に入社できたんですもんね。素晴らしいと思います。では、王さんも入学したきっかけについて教えてもらえますか?
王 4月から吉本マネジメントに中途入社する王です。私は大学を卒業後に一度IT企業で働いて、その後大学院に通いました。大学院を卒業するときに新卒採用で吉本興業を受けたんですけど落ちてしまったので、どうしても入社したくてYCAに入りました。
――一度採用試験に落ちてもYCAに行くルートがあるんですね。YCAのことは何で知ったんですか?
王 新卒に落ちた時から、中途採用でもう一度受験しようと考えていました。それで毎日採用ページを見ていたんですけど、希望するマネージャー枠の募集が全然出てこなかったんです。
――それはもう毎日クリックしていたぐらい?
王 はい。一日に何回も見ていた時もあります。
――ログインポイントがもらえるわけでもないのに。
王 ただただ覗くだけです(笑)。それでも募集が出ないので、中途入社で入った社員の方に直接聞いてみるしかないと思い、吉本興業の社員さんと繋がっている人はいないか知人に聞いてまわりました。
――それで友人の中に吉本興業の社員さんと繋がっている人がいたんですね。
王 そうです。それで友人に紹介してもらって、その方に「どうすれば吉本に入れるのか」を聞きに行きました。そしたらYCAという学校があって、そこに入ると吉本興業グループ内の採用試験を受けるチャンスがあるよと。だから私のように「中途で入りたいけど、なかなか応募が出ない」と悩んでいる人に、YCAの存在は知ってもらいたいです。
――やっぱりNSCは知っていても、YCAは知らない人が多いですからね。それだけ吉本に入りたかった王さんは、お笑いがめちゃくちゃ好きだったの?
王 大好きでした。小学生くらいの時から。
――じゃあ王さんもYCAで、夢が叶ったということですね。吉本興業に入社したいと思ったら、いろんなルートがあることがわかりました。続いて有賀さんも入学したきっかけについてお願いします。
有賀 私はもともとバラエティーが好きで、新卒で制作会社に入社をしてADをしていました。そこで放送作家という職業を知って、自分もなりたいと思いました。
――作家さんになりたくてYCAに?
有賀 はい。「放送作家 なり方」とか「放送作家 学校」で検索して、YCAが出てきました。
――制作会社とYCAの間に、別の企業でも働いていたんですよね?
有賀 はい。2つ目は全く違う一般の会社でした。そこで働いている時に、「やっぱりエンタメ業界が楽しかったな」と比較している自分がいて、「どうしても作家になりたい」と思ったんです。
――悶々としていていた中で、YCAに通う決断をしたんですね。有賀さんは在学中から神保町の劇場で進行をしていたそうだけど。
有賀 そうですね。YCAに紹介していただいて、見習い作家という立ち位置で働かせていただいています。
――劇場の進行として入るのが、作家さんは一番いいですからね。有名な作家さんも多くの人がそのルートをたどっているから。
有賀 そうですよね。神保町で働くようになってから、多くのライブを見て、すごく視野が広がりました。今は「見習い」という立場ではなく、ちゃんとした作家として劇場から仕事をもらえるように努力しています。
――めちゃくちゃいいと思います。夢に近づいていますね。では最後に小関さんもお願いします。
小関 私はお笑いライブを劇場に観に行く中で、裏方の仕事に興味を持つようになりました。それで、YCAを見つけて大学4年生の時に通い始めました。
――小関さんもネットでYCAを見つけたんですか?
小関 そうです。最初は就活の期間に通う勇気がでなかったのですが、調べていたら、ウェブの関連広告でYCAがたくさん出てくるようになりました(笑)。
――そうか、今AI機能がすごいからね(笑)。
小関 インスタのストーリーを見ていても、「オープンスクールがあります」とか「卒業公演があります」というのが出てきて、これは行くしかないと思いました。
――オープンスクールも何度か行ったんですか?
小関 行きましたし、1回はZOOMでも参加しました。その時にYCAに在学中の先輩が説明をされていて、具体的に話を聞いたことで、より通いたいと思うようになりました。
――じゃあこの記事を見ている人で迷っている人は、やっぱりオープンスクールも受けてみた方が良さそうですね。ZOOMでも受けられるんだから。YCAに通うのに親御さんの説得は大変じゃなかったですか?
小関 私も跡見さんと同じで、親を泣きながら説得しました。学費の50万円も内緒で貯めて、「貯めたので、通わせてください」と説得したら、渋々許してもらいました。
――舞台監督を目指すのは、吉本興業の社員になることとまた違いますよね。どんな仕事なのか親御さんも想像しづらいから、説得は難しかったと思います。それで小関さんは在学中に、舞台監督の長谷川さんのところでアシスタントとして働いていたんですよね?
小関 そうです。6月ぐらいから長谷川さんを紹介していただいて働き始めました。そして4月からは、正田さんの会社に入社させていただくことになりました。
――読んでいる人にはわからないかもしれないけど、これは本当に舞台監督としてはエリートコースですよ。長谷川さんは東京吉本の芸人なら全員がお世話になっているくらいの人だし、正田さんも本当にプロフェッショナルな舞台監督だから。この2人の下につけるのはYCAじゃないとできないことですよね。
小関 本当にそうだと思います。
――親御さんを説得して、その後ちゃんとした会社に入社できたのは素晴らしいと思います。そしたら次は、YCAの面白かった授業や、学びになったことも聞いていきますね!
跡見 私は『DAIENKAI』や『DAIBAKUSHOW』などの大型イベントの構成も担当されている、構成作家のたぐちプラス先生の授業が大好きでした。学生の書いた企画や台本に修正を入れてくれるのも勉強になりましたし、企画決めのやり方もすごく楽しかったんです。
――企画決めのやり方というのは?
跡見 たとえば学生企画の公演では、全員「自分の企画が選ばれたい」と思っているから、自然と企画決めがバチバチするんです。でもそういう時にも、「じゃあ投票制にしちゃおっか!」と言いだしたりして、みんなが楽しくできるように導いてくれました。ただの技術論だけではなく、チームで物事を決める時の“協力の仕方”も教えてもらいました。
――たぐちさんの「意見のまとめ方」が勉強になったんですね。人柄も大切なのだと分かりますよね。
跡見 すごく思いました。
――たぐちさんの考えるイベント自体も、めちゃくちゃ面白いから参考になりますしね。王さんは、印象に残っている授業はありますか?
王 私は構成作家のワクサカソウヘイさんの授業が好きでした。ワクサカさんは、ネタの作り方や考え方など、「どういう仕組みで笑いが生まれているのか」の原理の部分を教えてくれました。今までバラエティーを見ていても全く触れてこない話だったので、それが新鮮ですごく印象に残っています。
――そういうことを教わると、目線が変わりますよね。「この振りがあるから、このボケがウケるんだ」とか。その場にいる全員でお笑いをやっていることがわかるというか。
王 はい。ここの発言とここのボケが繋がっているんだなと。
――意外とお笑いってロジックなんですよね。
王 それはすごく思いました。なんかセンスや勘でやっているのかと思っていましたけど、仕組みがあるんだなと分かったことは学びになりましたね。
――そのロジックに当てはめた上で、みんなセンスを見せているんですよね。そこを学ぶことは、YCAに行かないとできないことかもしれない。
王 はい。それを知ると一見「面白くない」と思ったことでも、「どうしてこれを面白くないと感じてしまったのか」と考えたり、逆に「面白い」と思ったことも、何を面白く感じたか理解できるようになったりしたので、すごく良かったと思います。
――今年卒業したとは思えない(笑)。でもみんなも聞いていて共感するでしょう。それじゃあ続いて有賀さんの印象に残っている授業は?
有賀 私は元ジューシーズの松橋(周太呂)さんの授業が面白かったです。YCAの最後はコースごとに分かれて卒業制作をやっていくんですけど、私は作家コースで松橋さんに卒業制作の担当をしていただきました。
――卒業制作があるんだ。それは何をするんですか?
有賀 作家コースは自分たちで書いたネタを同期のNSC生にやってもらうんです。その卒業制作自体も、ネタを書くことで芸人さんの気持ちが分かり、とても勉強になりました。それに加えて松橋さんは、作家として「どういう立ち振る舞いをすべきか」、「どうしたら次の仕事につながるか」も教えてくださいました。
――松橋なんか今、バリバリ作家として売れている人間だからね。「アメトーーク!」や「ロンドンハーツ」なんかもやってるし。その松橋に技術面だけでないことも教わったと。
有賀 はい。作家としての心構えみたいなことも教えていただきました。
――例えば「企画を1個持ってきて」と言われた時に、1個だけではなく何個も持っていくとか、そういうことですよね。生き抜く上のことも教えてくれるのは良いですね。
有賀 はい。すごくためになりました。
――きっとYCAくらいですよね。現役バリバリの作家さんから学べるのって。
有賀 そうですね。「水曜日のダウンタウン」の作家さんもいらっしゃいましたし。
――大井(洋一)ちゃんだ。大井ちゃんは俺と大体同期なんだよね。
有賀 大井さんはすごく優しかったです。言葉も柔らかくて。
――めちゃくちゃ優しいんだよね。人を悪く言うところを聞いたことがないし。だけど「水曜日のダウンタウン」の企画は悪意の塊というか(笑)。
有賀 そうですよね(笑)。
――そういう本当にバリバリの作家さんが日替わりで来てくれるのは、勉強になりますね。では最後に小関さん、印象に残っている授業は?
小関 私は桝本壮志さんの授業を毎回楽しみにしていました。桝本さんの授業は、YCAの卒業生や吉本興業の社員さんを桝本さんが呼んできて、みんなで質問していく対話型なんです。そこで気になることを聞けるし、周りの人の質問によっても、得られる学びがありました。
――確かに、周りの人の質問とその答えが聞けるのはいいかもね。
小関 YCAには色んな志望を持つ人がいるので、自分の発想にはない質問をする人がいて、すごく楽しかったです。
――作家、舞台監督、吉本の社員など、いろんな方向を目指す人がいるからこそですね。良い授業だなあ。
授業以外で印象に残っていること
――それでは授業以外に、みんなが印象に残っていることも教えてください。
跡見 私はライブプロデューサーコースだったんですけど、学園祭や卒業制作で実際にお笑いライブを制作した時に、演者の芸人さんに「将来、一緒に働こうな!」と言ってもらえたのが、本当にグッときました。
――それはグッときますね! 芸人って正直だから、それを言うってことはライブが成功したってことだもんね。俺も今日、それを言って帰ろうかな。
一同 (笑)
――学生のうちに本格的なライブ制作ができていい経験をしましたね。王さんは授業以外でなにか思い出はありましたか?
王 私は同期の作家コースの子に誘われて、キングオブコントの予選に出たのが印象に残っています。全然1回戦落ちでしたけど(笑)。
――出たんだ(笑)。笑いはどうだったの?
王 笑いはゼロだろうなと思ったんですけど、3人ぐらいがちらほら笑ってくれたので、だいぶ嬉しかったです。「あっ、笑ってくれた」って。
――1回戦で初めて出て、2、3人の笑いがあるってすごいよ。芸人さんの思いを1回味わえたのは、これからのマネジメントに活きますね。有賀さんの印象に残っていることは?
有賀 私は、NSC生がやるYouTube配信の企画募集が作家コースに来た時に、企画を出したら通ったことです。
――すごい! NSCとYCAが連動しているんだ。
有賀 はい。その企画ではNSC生だけでなく、ネイチャーバーガーさんとそいつどいつさんにも来ていただいて、実際に制作を行いました。
あと先日幕張イオンモール劇場で、YCA現役生が考えた企画を芸人さんにやってもらうライブがあったんですけど、そこでも自分の企画を通していただきました。
――座学で先生に添削されるだけじゃなくて、在学中に制作を経験できるのがいいですね。しかも自分の企画をキングオブコントのファイナリストがやってくれるなんてね。小関さんは?
小関 私はさっき跡見も言っていたんですけど、10月の学園祭で初めてライブをつくる経験ができたのが楽しかったです。8班に分かれて、2つのライブで4つずつのコーナーをやったんですけど、同期の仲間とつくりあげることができて、良い経験になりました。
――やっぱり実際にやれるのがいいですよね。予算内でおさめるとか、劇場の形に合う企画をつくることは、座学だけでは学べないですからね。では最後は、通ったからこそわかる良いところと悪いところを聞いていきましょう!
跡見 授業以外にも、社員さんにやりたいことを言えば、何でもやらせてくれたところです。私は「よしもと放課後クラブ」という子どもたち向けのお笑い教室のアシスタントや、好きな芸人さんの単独ライブのフライヤー制作などもやらせてもらいました。
――授業以外にも学びの機会をつくってもらえるのはありがたいですよね。ちなみに俺もライブのチラシをYCAの方に作ってもらったことがあります。
王 私も似てしまうんですけど、YCA生には特権があると感じました。『DAIENKAI』や『DAIBAKUSHOW』にアルバイトとして入らせてもらうこともできますし、私は在学中に無限大ホールの配信スタッフのバイトをさせてもらいました。
――無限大でも働かせてもらえるんだ。お金をもらえて勉強にもなる(笑)。
王 観たい無限大の公演がある時は、バイトに入るようにもしていました(笑)。授業でももちろん学べるし、そういう場も用意されているので、座学と体験の両方があるのは、すごく良いところだと思います。
――めちゃくちゃいいですね。続いて有賀さんの良かったところはいかがですか?
有賀 私もまず、在学中から神保町の漫才劇場で働けたこと。それと、たくさんの同期と出会えたことです。特に同期は、新卒や中途で吉本興業を目指している人や、作家、舞台監督を目指す人などと知り合いになれました。卒業後も「一緒に仕事をしようね」と言い合える人脈ができたのは、嬉しく思います。
――最初は社員コース、作家コースと細かくクラスがわかれていないから、この後の人生でも関わる大事な人と繋がれたんですね。
小関 私も有賀さんと似ているんですけど、大学4年生になって、友だちがこんなにできるとは思いませんでした。年齢も性別もバラバラで、でもお笑いが好きという共通点があって、夢や目標が同じ方向の人と多く出会えたのは、本当に良い点でした。
――推しが同じ、趣味が同じみたいな人とは出会えても、それを仕事にしようとしている人と出会う機会なんてないですもんね。
通ってわかった悪い点
――そしたら、次は通ってみてわかった悪い点や嫌だった点も聞きましょうか。これから入学を検討する人にとっては、とても大切な情報ですからね。小関さんはなにかありましたか?
小関 悪い点という訳じゃないんですけど、スケジュール調整の難しさは感じました。例えば芸人さんの単独ライブのアシスタント募集は、結構急に情報が来たり、開催が平日だったりします。私は在学時に大学4年生だったので、急な募集でも行くことができましたけど、学業が忙しい大学1、2年生や社会人の方は「行きたいけど行けない」ことはあるのかもしれないです。
――単独ライブは芸人のネタ出しが遅れて「明日、急きょスタッフが5人必要」みたいなことが起こるからね。他にも「明日、急にYouTubeを撮れる時間が空いたから、手伝える人いないかな」ということもあるでしょうし。誰かのせいではないけれど、スケジュール調整が難しいのは確かにそうかもしれません。跡見さんは?
跡見 私は、飲み物が水かお茶しか飲めないところですかね。
――え、どういうこと?
有賀 NSC生も一緒なんですけど、アカデミー内で飲んでいい飲料が決まっているんです。
――ああ、こぼしたりすると汚れるからだ。賃貸で借りてるからね。
跡見 できれば色付きのものを飲みたいと思っていました(笑)。来る前にコンビニに寄ったりするんですけど、間違えてカフェラテを買っちゃって、一気に飲み干したこともありました。
――ははは(笑)。めちゃくちゃ良い意見ですね。色付き飲料はダメというのは、覚悟してきてくださいと。王さんは?
王 私も悪い点というわけじゃないんですけど、授業時間が延長することは多かったなと思います。21時終わり予定でも、22時までやったりとか。それはすごく、ありがたいことなんですけど。
――講師陣がそれくらい真剣だからですよね。良い点でもあるんだけど、授業時間が延びることも覚悟して通ってもらった方が良さそうですね。
入学を検討している方に伝えたいこと
――そしたら入学を検討している方へのメッセージも聞きたいんだけど、まず皆さん通ってみて良かったと思いますか?
一同 良かったです!
――総じて良かったんだ。これはYCA生にしか聞けない答えですね。芸人にNSCの感想を聞くと、「意味なかったっすよ」とか言うからね。芸人は1個クサさないと終われないところがあるから(笑)。それでは、入学を検討する方へ伝えたいことはありますか?
小関 私は、「今通うべき」だと思います。ホームページを見て、ちらっとでも気になっているのなら、すぐに通った方がいい。お笑いを仕事にしたとしても、しなかったとしても、卒業後の進路はいくらでも選べるので。
――お笑いとは関係のない職種についたとしても、YCAに通ったことは活きるからね。在学中に目いっぱい経験をして、「やっぱり違うや」と進路を変えても無駄にならないですよね。
小関 絶対に来て悪いことはないと思います。今すぐ!
――林先生みたいな言い方してるじゃん(笑)。でも確かに、「就活にも活きる」と聞きますよね。「YCA卒業」と履歴書に書いておくと、面接の時に「何それ?吉本の学校?」と話題になるからね。じゃあ有賀さんもメッセージをお願いします。
有賀 メッセージというより、私の感想になってしまうんですけど…。私はテレビの放送作家を目指して入学したんですけど、正直YCAに通うまでは劇場にライブを観に行くことは少なかったんです。でも在学中に神保町劇場で働くことになって、ありがたいことに毎日ライブを観させていただいて、すごく視野が広がりました。作家としてもたくさん学ぶことがあって、本当に「1年で、こんなに状況が変わるんだ」と思っています。
――今まで通った学校の中でも、一番濃密な1年だったかもしれないですね。
有賀 本当に意義のある1年になりました。
――作家というとテレビのイメージが強いけど、作家にも色んな仕事があることがわかりましたよね。舞台やネット番組などで活躍する人もいるし、そういう視野も広がりますよと。王さんはいかがですか?
王 私は社会人なので、「通う時間があるかな…」と入学時に悩んだのですが、入学してから全然両立できるなと思いました。
――なるほど。そしたら、今仕事をしている方でも大丈夫?
王 はい。その日の授業にリアルタイムで参加できなかったとしても、動画を撮ってアーカイブを残しておいてくれるので、キャッチアップできます。あと、授業にリモートで参加している方も結構いました。それとYCA生は年齢もまちまちなので、「この年でも間に合うのかな」と迷っている社会人の方がいたら、心配ないですよと伝えたいです。
――すごくいい意見ですね。社会人の方も今すぐ動いた方がいいと。跡見さんは?
跡見 自分と同い年くらいの学生に向けてのメッセージになりますが、私は本当にYCAに入らなかったら新卒入社できなかったと思っています。絶対に50万円の価値はあったので、「入るなら今しかない」という気持ちできてほしいなと思います。
これからの目標
――皆さん、本当に満足度が高かったんだなと感じました。では最後にYCAの卒業生として、これから学んだことを活かしてしたいこと、目標を聞かせてください。
跡見 私はいつか、YCAの同期とNSCの同期と、それぞれの役割で1個のものを作り上げたいです。
――跡見さんが吉本興業でプロデューサーになって、舞台監督や作家さん、芸人の同期とライブや番組をつくりあげたいんだ。それだけの仲間ができたんだもんね。
跡見 はい。その時はタケトさんもぜひ。
――呼んでくれるの? 覚えてるからね、俺(笑)。
一同 (笑)
――では、王さんも目標を教えてください。
王 私も跡見さんと同じで、同期の人となにかをしたいです。あとYCAの10期生くらいの授業に「マネージャーをやっている人」として来られたらいいなと思います。
――自分が経験したことを伝えることができたらいいですよね。
王 はい。あとは正社員試験に受かることが、直近の一番の目標です。その試験に受かって、働き続けられたらいいなと思います。
――その経験も、契約社員でないとできないものですからね。「正社員になるにはこういうことを頑張りました」と伝えられる人になれるから、良い目標だと思います。じゃあ有賀さんも目標をお願いします。
有賀 今は神保町劇場で見習い作家という立場なので、「見習い」を外して、きちんと作家として仕事がもらえる人間になりたいと思います。そして、同期たちと大きな企画ができたらと思います。
――いいですね。本当に劇場付きの作家さんから、メジャーになる人はいっぱいいますから。最後に小関さん、目標をお願いします。
小関 私は、「辞めないこと」です! 絶対に辞めたくないです。
――すごくいい目標!
小関 それと、人に好かれる舞台監督になりたいです。芸人さんにも技術さんにも社員さんにも、「あいつにお願いしたい」と思ってもらえる仕事をしたいです。
――めちゃくちゃ素敵だと思いますね。みなさんとお話しして、YCAは本当に良い学校だなと思いました。これからも同じ業界で頑張っていきましょうね! 本日はありがとうございました!
一同 ありがとうございました!
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