2024.05.11
タレントマネージャー・構成作家・公演制作スタッフなど即戦力のエンタメスタッフを育てる学校「YCA(よしもとクリエイティブアカデミー)」。
そんなYCAについて「実際にどんなことが学べるの?」「卒業後はどんな進路につけるの?」と詳しく知りたい方のための、座談会を開催! ピン芸人のタケトが、3月に卒業したばかりの3期生4名から話を聞きました。
第3回目は、「通ったからこそわかる良いところと悪いところ。卒業後の目標」というテーマで、それぞれが思いを共有してくれました。
座談会①「YCAに入学するのはどんな人?」はこちら
座談会②「YCAで面白かった授業、学べたこと」はこちら
(一番左)
王七音さん …エンタテインメントプロデューサーコース。IT企業で勤務後、大学院を経てYCAに入学。4月から吉本興業東京マネジメントセンターに契約社員として入社。
(真ん中左)
有賀瞳さん …構成作家コース。制作会社でADとして勤務後、一般企業を経て入学。在学中から神保町よしもと漫才劇場に進行として入り、見習い作家として修行中。
(真ん中右)
跡見莉り子さん …ライブプロデューサーコース。大学4年時にYCA入学。在学中に秋の採用試験に合格し、4月から吉本興業に新卒入社。
(一番右)
小関里有さん …ライブプロデューサーコース。大学4年時にYCA入学。在学中から舞台監督アシスタントとして現場に入り、4月から舞台監督会社タスコへ就職。
通ってわかった良い点
司会(タケト)
――それでは、通ってみたからこそ分かったYCAの良い点を教えてください。
跡見 授業以外にも、社員さんにやりたいことを言えば、何でもやらせてくれたところです。私は「よしもと放課後クラブ」という子どもたち向けのお笑い教室のアシスタントや、好きな芸人さんの単独ライブのフライヤー制作などもやらせてもらいました。
――授業以外にも学びの機会をつくってもらえるのはありがたいですよね。ちなみに俺もライブのチラシをYCAの方に作ってもらったことがあります。
王 私も似てしまうんですけど、YCA生には特権があると感じました。『DAIENKAI』や『DAIBAKUSHOW』にアルバイトとして入らせてもらうこともできますし、私は在学中に無限大ホールの配信スタッフのバイトをさせてもらいました。
――無限大でも働かせてもらえるんだ。お金をもらえて勉強にもなる(笑)。
王 観たい無限大の公演がある時は、バイトに入るようにもしていました(笑)。授業でももちろん学べるし、そういう場も用意されているので、座学と体験の両方があるのは、すごく良いところだと思います。
――めちゃくちゃいいですね。続いて有賀さんの良かったところはいかがですか?
有賀 私もまず、在学中から神保町の漫才劇場で働けたこと。それと、たくさんの同期と出会えたことです。特に同期は、新卒や中途で吉本興業を目指している人や、作家、舞台監督を目指す人などと知り合いになれました。卒業後も「一緒に仕事をしようね」と言い合える人脈ができたのは、嬉しく思います。
――最初は社員コース、作家コースと細かくクラスがわかれていないから、この後の人生でも関わる大事な人と繋がれたんですね。
小関 私も有賀さんと似ているんですけど、大学4年生になって、友だちがこんなにできるとは思いませんでした。年齢も性別もバラバラで、でもお笑いが好きという共通点があって、夢や目標が同じ方向の人と多く出会えたのは、本当に良い点でした。
――推しが同じ、趣味が同じみたいな人とは出会えても、それを仕事にしようとしている人と出会う機会なんてないですもんね。
通ってわかった悪い点
――そしたら、次は通ってみてわかった悪い点や嫌だった点も聞きましょうか。これから入学を検討する人にとっては、とても大切な情報ですからね。小関さんはなにかありましたか?
小関 悪い点という訳じゃないんですけど、スケジュール調整の難しさは感じました。例えば芸人さんの単独ライブのアシスタント募集は、結構急に情報が来たり、開催が平日だったりします。私は在学時に大学4年生だったので、急な募集でも行くことができましたけど、学業が忙しい大学1、2年生や社会人の方は「行きたいけど行けない」ことはあるのかもしれないです。
――単独ライブは芸人のネタ出しが遅れて「明日、急きょスタッフが5人必要」みたいなことが起こるからね。他にも「明日、急にYouTubeを撮れる時間が空いたから、手伝える人いないかな」ということもあるでしょうし。誰かのせいではないけれど、スケジュール調整が難しいのは確かにそうかもしれません。跡見さんは?
跡見 私は、飲み物が水かお茶しか飲めないところですかね。
――え、どういうこと?
有賀 NSC生も一緒なんですけど、アカデミー内で飲んでいい飲料が決まっているんです。
――ああ、こぼしたりすると汚れるからだ。賃貸で借りてるからね。
跡見 できれば色付きのものを飲みたいと思っていました(笑)。来る前にコンビニに寄ったりするんですけど、間違えてカフェラテを買っちゃって、一気に飲み干したこともありました。
――ははは(笑)。めちゃくちゃ良い意見ですね。色付き飲料はダメというのは、覚悟してきてくださいと。王さんは?
王 私も悪い点というわけじゃないんですけど、授業時間が延長することは多かったなと思います。21時終わり予定でも、22時までやったりとか。それはすごく、ありがたいことなんですけど。
――講師陣がそれくらい真剣だからですよね。良い点でもあるんだけど、授業時間が延びることも覚悟して通ってもらった方が良さそうですね。
入学を検討している方に伝えたいこと
――そしたら入学を検討している方へのメッセージも聞きたいんだけど、まず皆さん通ってみて良かったと思いますか?
一同 良かったです!
――総じて良かったんだ。これはYCA生にしか聞けない答えですね。芸人にNSCの感想を聞くと、「意味なかったっすよ」とか言うからね。芸人は1個クサさないと終われないところがあるから(笑)。それでは、入学を検討する方へ伝えたいことはありますか?
小関 私は、「今通うべき」だと思います。ホームページを見て、ちらっとでも気になっているのなら、すぐに通った方がいい。お笑いを仕事にしたとしても、しなかったとしても、卒業後の進路はいくらでも選べるので。
――お笑いとは関係のない職種についたとしても、YCAに通ったことは活きるからね。在学中に目いっぱい経験をして、「やっぱり違うや」と進路を変えても無駄にならないですよね。
小関 絶対に来て悪いことはないと思います。今すぐ!
――林先生みたいな言い方してるじゃん(笑)。でも確かに、「就活にも活きる」と聞きますよね。「YCA卒業」と履歴書に書いておくと、面接の時に「何それ?吉本の学校?」と話題になるからね。じゃあ有賀さんもメッセージをお願いします。
有賀 メッセージというより、私の感想になってしまうんですけど…。私はテレビの放送作家を目指して入学したんですけど、正直YCAに通うまでは劇場にライブを観に行くことは少なかったんです。でも在学中に神保町劇場で働くことになって、ありがたいことに毎日ライブを観させていただいて、すごく視野が広がりました。作家としてもたくさん学ぶことがあって、本当に「1年で、こんなに状況が変わるんだ」と思っています。
――今まで通った学校の中でも、一番濃密な1年だったかもしれないですね。
有賀 本当に意義のある1年になりました。
――作家というとテレビのイメージが強いけど、作家にも色んな仕事があることがわかりましたよね。舞台やネット番組などで活躍する人もいるし、そういう視野も広がりますよと。王さんはいかがですか?
王 私は社会人なので、「通う時間があるかな…」と入学時に悩んだのですが、入学してから全然両立できるなと思いました。
――なるほど。そしたら、今仕事をしている方でも大丈夫?
王 はい。その日の授業にリアルタイムで参加できなかったとしても、動画を撮ってアーカイブを残しておいてくれるので、キャッチアップできます。あと、授業にリモートで参加している方も結構いました。それとYCA生は年齢もまちまちなので、「この年でも間に合うのかな」と迷っている社会人の方がいたら、心配ないですよと伝えたいです。
――すごくいい意見ですね。社会人の方も今すぐ動いた方がいいと。跡見さんは?
跡見 自分と同い年くらいの学生に向けてのメッセージになりますが、私は本当にYCAに入らなかったら新卒入社できなかったと思っています。絶対に50万円の価値はあったので、「入るなら今しかない」という気持ちできてほしいなと思います。
これからの目標
――皆さん、本当に満足度が高かったんだなと感じました。では最後にYCAの卒業生として、これから学んだことを活かしてしたいこと、目標を聞かせてください。
跡見 私はいつか、YCAの同期とNSCの同期と、それぞれの役割で1個のものを作り上げたいです。
――跡見さんが吉本興業でプロデューサーになって、舞台監督や作家さん、芸人の同期とライブや番組をつくりあげたいんだ。それだけの仲間ができたんだもんね。
跡見 はい。その時はタケトさんもぜひ。
――呼んでくれるの? 覚えてるからね、俺(笑)。
一同 (笑)
――では、王さんも目標を教えてください。
王 私も跡見さんと同じで、同期の人となにかをしたいです。あとYCAの10期生くらいの授業に「マネージャーをやっている人」として来られたらいいなと思います。
――自分が経験したことを伝えることができたらいいですよね。
王 はい。あとは正社員試験に受かることが、直近の一番の目標です。その試験に受かって、働き続けられたらいいなと思います。
――その経験も、契約社員でないとできないものですからね。「正社員になるにはこういうことを頑張りました」と伝えられる人になれるから、良い目標だと思います。じゃあ有賀さんも目標をお願いします。
有賀 今は神保町劇場で見習い作家という立場なので、「見習い」を外して、きちんと作家として仕事がもらえる人間になりたいと思います。そして、同期たちと大きな企画ができたらと思います。
――いいですね。本当に劇場付きの作家さんから、メジャーになる人はいっぱいいますから。最後に小関さん、目標をお願いします。
小関 私は、「辞めないこと」です! 絶対に辞めたくないです。
――すごくいい目標!
小関 それと、人に好かれる舞台監督になりたいです。芸人さんにも技術さんにも社員さんにも、「あいつにお願いしたい」と思ってもらえる仕事をしたいです。
――めちゃくちゃ素敵だと思いますね。みなさんとお話しして、YCAは本当に良い学校だなと思いました。これからも同じ業界で頑張っていきましょうね! 本日はありがとうございました!
一同 ありがとうございました!
座談会①「YCAに入学するのはどんな人?」はこちら
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